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25 ランタン用巻上げ機

ドーム奉献の数日後、造営局は新たなコンクールの実施を発表した。ドーム頂部から手動でランタンのための石材を運び上げる巻上げ機の設計案だった。このコンクールでもブルネレスキの案が採用された。彼の模型が完成すると、すぐに注文と賞金がブルネレスキに与えられた。
大聖堂の使用が始まっていたため、ドーム頂部の現場から、人間の手で計500トンの石材を引き上げなければならない。持久力も考慮されていて、荷を途中で停止させる仕組みも考えられていた。新しい巻上げ機の制作は1442年夏に始まり、翌年完成している。
この巻上げ機は、ギベルティの孫ブオナコルソによるスケッチが残されている。そこには簡単な暗号によって、各部分の働きが記されている。

フィレンツェ大聖堂建設 26 ブルネレスキの死
右 ブオナコルソ・ギベルティが描いた
  ランタン用の巻上げ機
  天才建築家 ブルネレスキ より