大航海時代とルネサンス 大航海時代 ルネサンス 歴史 参考文献 index

ヴァティカーノ宮ニッコロ5世礼拝堂

1447年の後半オルヴィエートからローマに戻ったフラ・アンジェリコは、エウゲニウス4世を継いだ人文学者教皇ニコラウス(ニッコロ)5世(在位1447〜55)の依頼で、個人礼拝堂に「聖ステファヌスと聖ラウレンティウス」の壁画連作を描いた。
荒廃していたローマの回復は進み、パンテオンの修復やマザッチョ、マゾリーノによる教会堂の装飾などが行われていたが、ヴァティカンでは回復が遅れていて、これが最初の装飾事業となった。
ニッコロ5世礼拝堂の規模は大きくないが、建築や風景を背景とし、作者の現実の観察眼や空間感覚の進展によって現実性が増し、壮大なスケールを帯びた作品になっている。
聖ペテロにより助祭に任ぜられる聖ステファヌス、
 施しをする聖ステファヌス

寡婦たちに説教する聖ステファヌス、
 サンへドリンで論議する聖ステファヌス

石打ちの刑を受ける聖ステファヌス
教皇シクストゥス2世により助祭に任ぜられる聖ラウレンティウス
施しのため教皇シクストゥス2世から教会の財宝を受ける聖ラウレンティウス、貧者に教会の財宝を与える聖ラウレンティウス
デキウス帝の前に引き出された聖ラウレンティウス、
 聖ラウレンティウスの殉教

1440年代
フラ・アンジェリコ Fra Angelico
1447〜50年 フレスコ
ヴァティカーノ宮ニッコロ5世礼拝堂
世界美術大全集11 イタリア・ルネサンス1