大航海時代とルネサンス 大航海時代 ルネサンス 歴史 参考文献 index

最後の晩餐

残されている最初期の作品は「最後の晩餐」。横長の画面から、末期ゴシック期にみられた祭壇のプレデッラだったとされている。現在画面は継ぎ合わされているが、左右に分かれていて、扉を開けると裏面の「聖女アグネス」「聖女ドロテア」が内側に納められていた木彫群を向かい合うように挟んだと考えられている。
キリストは過越の子羊に右手を伸ばして語っている。手前左の黄色い衣裳で首に財布をかけているのがユダ、その奥キリストの左で頭に手を当てているのがペテロ。
テーブル手前の4人と、裏面の「聖女アグネス」「聖女ドロテア」の色の豊かさは、グリューネヴァルトの「キリストへの嘲笑」にみられる賦彩法を予告している。