大航海時代とルネサンス 大航海時代 ルネサンス 歴史 参考文献 index

銅版画

銅版画は1420年頃に始まった凹版印刷。
エングレーヴィング(彫刻銅版画)
甲冑や武具の飾りのためだった金属細工を応用したもの。銅板の表面を彫刻刀(ビュラン)で彫り、線を残す技法。抵抗があるため、線の初めと終わりは細く、中程が太くなる。インクをのせ、表面の不要なインクを拭きとって、プレス機で圧力をかけて紙に印刷する。
細い精巧な線が引け、繊細な描写や明暗の変化などが表現できるため、完成度の高い表現ができた。木版画は下絵画家、彫り師、摺り師の分業だったが、銅版画家は全工程を一人でおこなっていた。作者の個性が表れ、作者のイニシャルが彫り込まれることもある。
「遊戯カルタの版画家」1450年頃、ライン川流域で活動
「E.S.の版画家」1460年代末までライン川上流地方で活動

遊戯カルタの版画家 シクラメン・クィーン
銅版画 14×9.3cm
ドレスデン 国立版画館