大航海時代とルネサンス 大航海時代 ルネサンス 歴史 参考文献 index

28 球と十字架

ランタンが完成すると、その上に球と十字架を飾って大聖堂が完成する。その球と十字架はヴェロッキオの工房に発注された。1460年代後半になってヴェロッキオの工房は忙しくなっている。それまで多くの工房の一つに過ぎなかったのが、理由は不明だが、ピエロ・デ・メディチのお気に入りとなり、それはロレンツォにも引き継がれた。
レオナルド・ダ・ヴィンチがヴェロッキオの工房に入門したのは、資料によって違いがあるが、1467年から1439年の間、フィレンツェ政府の公証人となっていたレオナルドの父、セル・ピエロがヴェロッキオ工房の将来性に着目したか、あるいはメディチ家の勧めがあったのかもしれない。 画家を志していたレオナルドにとって、最良とは思えない選択だったが、この工房でレオナルドは大きく成長した。この件に関しては項を改めて触れる。
球と十字架がランタンの上に設置されたのは1471年5月末だった。
フィレンツェ大聖堂建設 29 2018年 今までに思ったこと