カンビュセスの裁判 シザムネスの皮剝ぎ
ブリュージュ市庁舎議会室のために1498年に制作された正義図「カンビュセスの裁判」。右の「シザムネスの皮剝ぎ(モノクロ)」と対になっている。座っているのが不正を働いた判事シザムネス、その前に立っているペルシア王カンビュセスが罪状を数え上げている。画面左奥には賄賂を受け取っている場面。右は生きたまま皮剝ぎの刑に処せられているシザムネス。画面右奥には、その皮が張られた椅子に座らされている新任の判事となったシザムネスの息子。ヘロドトスが伝える物語によっている。
ブリュージュ市民の皇帝マクシミリアンに対する政治的反乱への訓戒の意味を込めて制作されたとする説がある。ブリュージュはその後、経済的に衰退していった。1490年代
カンビュセスの裁判 シザムネスの皮剝ぎ
1498年 板 油彩 182×159cm
ベルギー ブリュージュ 市立グルーニンゲ美術館
世界美術大全集14 北方ルネサンス