原罪とキリストの死への哀悼(二連画)
一般に初期の作品と考えられている「ウィーン対幅」と呼ばれる祭壇画。
「原罪」は風景の中に裸体のアダムとエヴァを描き、悪魔に誘惑されたエヴァは禁じられた果実をアダムに食べさせようとしている。15世紀の北方ではあまり例のない裸体表現。
「キリストの死への哀悼」はキリストの死を悼んで集まった人々の上に暗雲が広がっている。この画面の切迫感は人物相互の視線のずれと、マグダラのマリアのこちらを見る視線で表されている。1470年代
「原罪」はゲントの祭壇画、「キリストの死への哀悼」はロヒール・ファンデル・ウェイデンの同主題の作品からの影響を受けているとされる。
原罪とキリストの死への哀悼(二連画)
1470年頃 板 油彩 各33.8×23cm
ウィーン 美術史美術館
世界美術大全集14 北方ルネサンス