プロヴァンやトロワは古くからの市場だったが、12世紀初めには土地の羊毛や皮革が取引される程度だった。12世紀後半、地中海地方と北海を結ぶ街道に位置することで、シャンパーニュの諸都市は活動範囲を拡大した。シャンパーニュ伯も取引からの利益を期待して、商人を安全護送制度で保護し、4都市の開催期日を調整して、1年のサイクルをつくった。
1〜2月　ラニー（地図にはありません）
2〜3月　バール・シュル・ローブ（オーブ）
5月　プロヴァン　　7〜8月　トロワ
9月　プロヴァン　　10月　トロワ
取引の対象は主に上質の毛織物、羅紗（らしゃ）。商品が略奪されることを防き、商人が活発な商取引をおこなえるように、伯などの領域権力は治安に配慮した。イタリア商人からは手形や信用状などの為替技術が伝えられた。
13世紀の終わりには大市の衰退が始まった。ゴットハルト峠開通や地中海・フランドル航路などの影響もあるが、商人が各地に支店を置き、定着化して商会を組織するようになっていった。

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